世界知的所有権機関(WIPO) 中国の特許出願数、世界で第一位
2018年12月3日、世界知的所有権機関(WIPO)は2017年度の世界の知的財産権に関する報告をまとめ、発表した。世界全体の出願件数は歴代で最も多い新最高数となり、中でも中国での件数は世界第一位となっている。
(参照:中国企業、欧米日への商標出願が激増)
世界全体での特許出願件数は317万件となっている。国別の出願件数は、中国が138万件で第一位、アメリカが61万件で第二位、日本が32万件で第三位である。中国の出願件数は全体の約4割を占めるとともに、7年連続の第一位をキープしている。
商標権、意匠権それぞれの集計においても中国は第一位を占めている。中国では、経済成長のために知的財産権を確立することの重要性が認識されていることが表われているといえよう。一方で他国からは、中国からの知的財産権侵害を訴える声が続いており、その対応のずれに批判が向けられている。
WIPO事務局長は、中国はこの数十年で知的権のシステムを確立すると共に、技術革新を進めており、知的財産権における世界のリーダーとなった、とコメントしている。
中国と言えば、日本の農産物の産地の名称を勝手に商標登録して、日本から中国への農産物を輸出する際に日本の産地の名称を使わせないようにしたり、その他、商標権に限らず、知的財産権の全てに関して、勝手に他の国のアイディアや技術を真似る模倣大国のイメージがあります。
世界知的所有権機関(WIPO)が2018年12月に発表した報告書によると、2017年度の世界全体の特許出願数は317万件でしたが、その内中国が第1位の138万件、アメリカが第2位で61万件、日本が第3位で32万件で、中国が全体の40%を占め、7年連続の第1位をキープしています。しかし、依然として、中国は模倣大国であるというイメージは払拭されていません。
中国は、今後、出願件数が多いということだけでなく、その内容についても他の国の模範となるような水準に向上させることにより、初めて知的財産権における世界のリーダーと呼ぶにふさわしいものとなるでしょう。
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