次期アメリカ大統領トランプ氏、中国で「TRUMP」を商標登録
2016年11月13日、中国当局は次期大統領ドナルド・トランプ氏の申請していた「TRUMP」を商標登録したと発表した。
(参照:米SNSフェイスブック社、中国で商標訴訟に勝訴)
トランプ氏は2006年12月不動産やホテルの名称に使用するとして「TRUMP」の商標出願を行なったものの、2週間前に行なわれた中国人の同名の申請が早かったことを理由に却下されている。
トランプ側は裁判所に提訴したが、一審二審とも訴えは受け入れられず2015年5月に敗訴が決定した。トランプ氏側弁護士は敗訴後の2015年6月に、中国人の所有する商標登録の無効を申し立てていた。
しかし、トランプ氏が大統領選に勝利した2016年11月8日のわずか5日後にあたる11月13日に情勢が急転。中国国家工商行政管理総局はトランプ氏の「TRUMP」商標が初期審査を通過したと発表したことで、異議申し立て期間である3か月間申し立てがないなら正式登録される見通しとなった。
トランプ氏はこれまで、中国国内で78件の商標登録を取得しており、その中には氏の名前の発音を模した「特朗普(トランプ)」や「唐納徳(ドナルド)」、発音が似た「川普(チュアンプ)」なども含まれている。
2006年といえば、トランプ氏は既にアメリカで不動産王として有名となっていたはずですから、不動産を指定商品・指定役務として「TRUMP」という商標を、アメリカのトランプ氏が出願をするほぼ同時期に商標出願を行い、先願主義によって先に商標権を獲得した中国人は、トランプ氏の中国での商標権獲得を阻害する目的で申請を行った疑いが強いです。
今回の不動産分野における「TRUMP」の問題は、一審及びニ審でトランプ氏側の主張が認められず、一度は敗訴が決定しましたが、最終的には判定が覆り、トランプ氏側の主張が認められました。
この件は、先願者の不当性が高い事案ですので、正しいと思われる結論に落ち着いたことで、好ましい結果になったという言うことができます。
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